アトピー性皮膚炎
症状・特徴
アトピー性皮膚炎とは、皮膚の炎症を伴う病気です。アレルギー体質の人や、皮膚のバリア機能が低下している人に多く見られます。主な症状は湿疹とかゆみですが、炎症部分を掻いてしまうことによって皮膚を傷付けてしまい、少しの刺激でも敏感になり症状が悪化していく悪循環が起こりやすくなります。そのため、治りが悪いことも多く、慢性化することもあります。
当院での治療
当院では、西洋薬とスーパーライザーを用いて治療を行います。乾燥肌の人には保湿作用のある外用剤を使用します。また、かゆみ以外に赤みなどがひどく、西洋薬で症状がおさまらない場合には、漢方薬を用います。漢方薬を使うと、顔の紅斑、眼の周りの発赤や全身の乾燥などをおさえることができます。
辛いかゆみや皮膚の赤みなどがなくなり、毎日気持ち良く過ごせることを治療のゴールとしています。
ウイルス性イボ
症状・特徴
皮膚型のヒトパピローマウイルスが手のひらや足の裏、膝、顔などの皮膚に感染して、良性の腫瘍ができる病気がウイルス性イボです。皮膚の傷になった部分から感染し、数ヶ月で光沢のある半球状の発疹ができます。放置すると大きくなって、表面が角化し灰白色っぽくなります。ウイルス性ですので人にうつることもあります。
当院での治療
当院では、液体窒素でイボの部分を凍らせる治療を行います。ただし、この治療は痛みを伴うので、外用薬や漢方の内服も併用します。
みずいぼ
症状・特徴
みずいぼは、正式には「伝染性軟属腫」と言う皮膚にできる感染症です。主に子どもの手足や胴に肌色の小さなイボが多発し、時には数百個にも増えることがあります。
感染経路としてはプールで使う器具やタオルなど。乾燥肌の子どもは皮膚が傷付いているため、感染しやすくなっています。
痛みやかゆみは特に感じませんが、放置すると雑菌が入ることで二次感染が起こり、かゆい湿疹が生じることもありますので、発見したら早めに治療することをおすすめします。
当院での治療
みずいぼ用のピンセットで処置を行います。
水虫(足爪白癬)
症状・特徴
水虫は、カビの一種である「白癬菌」が繁殖することで起こる皮膚の病気です。感染する部位によってあらわれる皮膚症状が異なり、小水疱型、趾間(しかん)型、角化型の3種類に分けられます。足だけでなく爪に感染することもあります。
かつては、夏に症状が悪化し冬は軽快すると言われていましたが、最近は生活状態が変化しており、必ずしもその限りではなくなっています。また、成人男性に多いイメージがあるかもしれませんが、女性や子どもでも感染することがあります。特に、爪が白濁したり肥厚したりする爪白癬(つめみずむし)は、本人に症状が全くないため家族感染が起こりやすい病気です。家族で共有するスリッパやお風呂場などは注意が必要です。
当院での治療
外用薬で症状をおさえるだけでなく、治療効果と家族への感染予防を考え、抗真菌剤の内服を行っています。
ニキビ
症状・特徴
ニキビは、人によって発症原因や症状が異なります。例えば、ターンオーバーの乱れによる角質肥厚、毛穴のふさがり、皮脂の過剰分泌、ニキビ菌の増殖といった直接的な原因から、ストレスや生活習慣、間違ったスキンケアなど間接的要因まで、理由は様々。症状も、軽度なものからかゆみや痛みを伴うものまで、人それぞれです。そのため、一人ひとりの症状に合わせた治療を行うことが重要です。
当院での治療
ひどい赤ニキビの場合は、抗生物質を使って炎症をおさえ、随時漢方薬を用いて治療を行います。生理前後のホルモンバランスの乱れによる一時的なニキビにも、漢方薬を用いる治療が有効です。
外用薬では、ニキビの原因になる古い角質を除去するディフェリンゲル(アダパレンゲル)と、抗菌作用のあるダラシンTゲルを使い、ニキビの発生をおさえる治療を行っています。
帯状疱疹
症状・特徴
帯状疱疹は、ヘルペスゾスターという水ぼうそうの原因と同じウイルスによって引き起こる皮膚発疹と神経痛です。発疹は、手足、胴、頭部の片側だけに発生するのが特徴です。また、早く受診することで、後遺症も少なく治すことが可能になります。
痛みは患部を温めることにより軽減されますので、冷やさず、入浴などで体を温めましょう。
当院での治療
帯状疱疹は内服薬とスーパーライザーを使って治療します。 最近、帯状疱疹の新しい薬(ファムビル)が保険適用になりました。こちらは、従来の薬と比べて飲みやすくなっています。ただし、治療薬は高額になることもあるため、ジェネリック薬(後発品)をご紹介することもあります。
ほくろ
症状・特徴
ほくろが気になる場合は、除去治療を行っています。
当院での治療
まず、ダーモスコープを用いて悪性でないかを判断します。良性であると判断した場合、CO2レーザーを使って、健康保険適用で切除することが可能です。
進行性指掌角皮症
症状・特徴
手の指先の皮膚が乾燥したりひび割れを起こしたり、硬くなったりかゆみがあったりと、「手荒れ」と思われる症状がひどくなるのが、進行性指掌角皮症という病気です。利き手から症状が出ることが多く、悪化すると指紋がなくなるなどの症状が現れます。
原因は、水など外部からの刺激によるバリア機能の低下や血行不良など。一般的には冬に症状が悪化します。
当院での治療
外用薬や亜鉛華軟膏を直接塗ったり、漢方薬を用いたりして、手の指先の症状をおさえる治療を行います。
これまでに外用薬や抗アレルギー剤を使用してよくならなかった方も、他の薬を処方できることがありますので、是非一度ご来院ください。
伝染性膿痂疹(とびひ)
症状・特徴
伝染性膿痂疹(とびひ)は、主として夏に幼小児がかかる皮膚の細菌感染です。皮膚表層に黄色ブドウ球菌(黄色細菌)、または溶連菌が感染して発症。胴や手足に膿疱を伴うかさぶたができます。
伝染性が強く、幼稚園・保育園やプールなどで子どもたちが接触する中で伝染していきます。まれに、大人にうつることもあります。
当院での治療
菌に対して有効な抗生物質を塗布し、亜鉛華軟膏を重層して治療します。内服薬でも抗生物質と抗アレルギー剤を使用します。薬で治療すれば、通常は3~4日で治癒するでしょう。
乳児寄生菌性紅斑・乳児皮膚カンジダ症
症状・特徴
乳児寄生菌性紅斑は、カンジダアルビカンスというカビ菌が原因で起こります。肛門や睾丸粘膜におむつかぶれに似た症状が生じますが、単なるおむつかぶれとは異なり、股のくびれた部分やシワの深い部分などの皮膚が凹んだ箇所に、症状が強く現れるのが特徴です。
当院での治療
KOH検査(皮膚真菌検査)によりカンジダを鏡検で確認。菌がいれば、カンジダ菌に効く外用薬を用いて治療します。通常は1週間ほどでよくなります。
肝斑
症状・特徴
肝斑はいわゆるシミの一種で、顔面の後天性斑状色素沈着です。30~40代の女性に発症することが多いです。
原因は、シミの原因としてよく知られている紫外線だけでなく、他因子の関与も推定されています。遺伝、卵胞ホルモンや黄体ホルモンによる色素細胞の活性化、経口避妊薬の服用、化粧品の影響や洗顔時の摩擦なども、大きく関与していると言われています。
肝斑の大きな特徴は、ほぼ左右対称に現れることです。頬骨の辺りにできることが多く、広い範囲にぼんやり広がっていきます。
当院での治療
外用療法として肝斑の部位にトレチノイン酸(ビタミンA)を綿棒で塗布し、さらにルミキシル (ハイドロキノンの17倍作用が強く、非刺激性です)を顔面全体に塗布する治療を行います。
男性型脱毛症(AGA)
症状・特徴
男性によく見られる、頭の毛が薄くなる状態です。抜け毛が目立つようになり、額の生え際や頭頂部の髪の毛がだんだん薄くなっていきます。男性型脱毛症(AGA)は、何も手を打たなければ、そのまま薄毛、抜け毛がゆっくりですが確実に進んでいきます。
原因は、主に遺伝や男性ホルモンの影響だと考えられています。
当院での治療
基本は内服療法で、プロペシア、ザガーロ、プロペシアのジェネリックと、3種類の薬を使い分けた治療を行います。これらの薬は飲み続けることによって、1年後には半数以上、5年後には90%以上の方の毛が増える効果が認められています。薄毛の場所によって効果的な薬が違ったり、金銭的な都合もあったりしますので、ご相談しながら薬の組み合わせを考えていきます。
掌蹠膿疱症
症状・特徴
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手のひらや足の裏に水疱(水ぶくれ)、膿疱(うみを持った水疱)ができる病気です。最初に水疱ができ、次第に膿疱に変化。その後、かさぶたとなりはがれ落ちます。症状の出始めにはかゆみが起こりやすいです。場合によっては、胸鎖関節が痛くなることもあります。扁桃炎や金属アレルギーなど体内の炎症が原因で起きることもあります。
当院での治療
外用療法は副腎皮質ホルモンとビタミンD3を用います。内服療法はミノマイシンや漢方薬を使って治療しています。
首のイボ(軟性線維腫)
症状・特徴
摩擦や日光照射などによる皮膚老化により、半球状から有茎の腫瘍が多数発生するのが軟性線維腫、別名アクロコルドンと言います。一般的には30代ころから発症し、加齢とともに増えていきます。
当院での治療
はさみで切除したり、茎の目立たないものはCO2レーザーで除去したりする方法で治療します。
腰痛症・膝関節症
当院では、腰痛や膝関節症にも漢方薬や近赤外線(スーパーライザー)を採用した治療を行い、これまでに良い結果を得ております。治療希望の方は、お気軽にお声がけください。